アロール


「何かを得るために戦うんじゃない、守るために戦うんだ。俺の力はそういう時のために使うものだと思っているが」
「いや、今の時代の方がいい。いくらでも絵を描けるし、ジェーンがいるからな。それだけで幸せになれる」
「ジェーン、君は……特別な存在だ。こんなどこの誰かも分からない奴に優しくて、守ってもくれる。俺も同じだけ君に返したい。駄目か?」


アマルルガ♂アロール(Aróir)
ひかえめ ちょっぴりみえっぱり
年齢:21歳
身長:181㎝
一人称:俺
好物:ロールキャベツ(ひき肉少なめ)、チョコレートティフィン


ウィンドンにある自然史博物館の職員。普段はバックヤードで裏方業務に回るか展示品のスケッチをしている。最近は副業として絵の仕事にも少しずつ携わっている。
穏やかで素朴。平穏と平和を好み、気ままに絵を描いてのんびり暮らす生活を愛している。
天然な気質に加えて古代人故の感性の違いから、周囲とズレた発言をしばしばする一方洞察力に優れ、鋭い質問を投げかけることもある。
現代の常識に疎いものの基本的には礼儀正しく心優しく、紳士的。特に女性や子供に優しく、腕っ節の強いジェーンに対しても変わらない態度で接する。
嫌いなものは平穏を乱すもの、さまざまな事象に対して敵意を向ける存在。戦いに対しては消極的だが、いざとなると自分を顧みずに戦いに身を投じる。
口数は控えめな方だが、絵のことになると饒舌になり、目を輝かせて話に夢中になる。また自身の絵に対しては並々ならぬ拘りと向上心を持っている。

化石から復元された存在で、かつては冠の雪原にあった修道院で祈り、装飾者本を描きながら慎ましい生活を送っていた。
ガラルの国宝でもある歴史的価値の高い福音書の制作にあたった事もあり、画力は中々のもの。
物心つく前に捨て子として修道院に拾われ、そこで育ったため禁欲的な生活を当たり前として受け入れる一方、民衆が家族や大切な相手と仲睦まじく暮らす様子に憧れを抱いており、生まれてこの方感じたことのない感情に対して一抹の寂しさを感じていた。
良くも悪くも変わり映えのない平穏な生活を送っていたが、外界からやって来た侵略者集団の襲撃を受け、民衆や仲間を守るために果敢に侵略者に立ち向かった末に命を落とした。
その後長い年月をかけて化石となると、その化石は骨格の一部が宝石化した珍しい代物として発見時から国内外を騒がせ、「オーロラ」と名前をつけられてウィンドンの自然史博物館で調査が行われる事となる。
化石の時は「聖なる化石」と呼ばれ、海外からのコレクターや富豪達も涎を垂らす程価値の高い化石として多くの者が手に入れんと躍起になっていた。しまいには国外流出や盗難の危機に遭い、やむを得ず復元機にかけられて現代に再び生を受ける事となる。
両足の小指の爪が宝石になっているのは、化石時代の名残。

復元されて右も左も分からない時から世話を焼いてくれるだけでなく、家に招き入れてくれたジェーンに対して家族のように感じており、言葉に言い表せない感情を抱いている。
ジェーンの明るく陽気で優しい姿が好きで、常日頃から彼女の助けになりたいと考えている。休日は彼女をモデルに絵やデッサンを描いているだけでなく、無意識にスケッチブックにジェーンを描いている時もある。
その他の交友関係としては絵に対して高く評価し、画家になるよう進言してくれたエリックとも仲が良く、時々芸術文化や歴史を語り合う関係となっている。

戦闘力自体は外界からの侵略者に備えて鍛えていたため、ジェーンからも一目置かれる程度にある。
相手を痛めつけることを良しとせず、オーロラベールや電磁波で持久戦に持ち込みがちだが、一度激情に駆られると普段のおとなしさからは想像もつかない程好戦的になる。